Call Log 0XA201-CA01-2204

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私達は信じています。
私達は任せられました。
私達は期待されたのです。
私達は絶望したのです。
私達は、改善するのです。
惑星を改善するのです。
社会規範は常に惑いました。
私達は規範意識と社会構造の中で揺れ動く原子活動です。
私達の五感は全て構造内に帰結し、循環的感覚意識は時に狂気を呼び起こしました。
私達は隔絶した外部に対して、どうしても声を伝えなければならなくなったのです。
それが生死を問わない結果を呼び起こすことになろうとも。
私達は社会に対して悲観的でしたが、世界に対しては楽観的だったのです。
実際には、それほどでもありませんでしたが。
私達は最後の戦いをしていましたが、それは時代の最後であったのか、生存者の最後であったのか、その意味は分かりません。

しかし、戦いには一つの規範がありました。
それはメタ構造から外に出ないと言う規範です。
生死をかけた状態でも、その規範だけは逸脱しませんでした。
みんな恐れているのです。
私達は根本的な意味では弱いのです。
隔絶が答えでは無いことを知るのに長い年月がかかりました。
私達は隔絶を乗り越えようと、ようやく外に目を向けたのです。
訓練はそれから始まりました。
私達は様々な装置が与えられました。
惑星初期化装置、惑星神経麻痺装置、地軸反転装置などなど、、、、
そのどれもが有用であるかは誰にも分かりませんでした。
もしかしたら、何も要らなかったのかもしれません。

アポトーシス社会は常に自己免疫による自滅行動を前提とした社会構造でした。
社会実験を繰り返し、装置を与えられた集団が次々と外部へ向かいましたが、現在に至るまで1人も帰還していません。
私達の世代では訓練方針が変わり、始原歴の惑星改善計画が持ち上がります。
その時、可能性の鳥が見えたのです。
その時、私は初めて仲間と呼び合う人と出会ったのです。
そして、それは直ぐに別れることになったのです。
短い、ほんの短い何ヶ月かの仲間でしたが。
それが私の全てだったのです。
それが私だったのです。
私だけの、宝物だったんです。
私だけの、世界だったんです。
私だけの、私だったんです。
私だけだったんです。
世界は。
呼び掛けたら答えてくれるとは思っていません。
私の方から何かしていかないと、世界は始まらないと、ようやく気付いたのです。

今日も可能性の鳥を探して