ノヴァ管理機構 Log000-20 輝度の世界

俺はこの世界が大好きだ。
こんなにも綺麗な世界と、楽しい人々と、優しい世界と、別れるなんて想像もつかない。
そりゃ俺だって泣いたことだってあるさ。
もちろん怒ったことだってある。
でもそれが何だって言うんだ?
それはそんなに重要なことか?
俺にとって重要なことは美しさと楽しさと優しさだ。

今俺はバカンスに来ている。
どこにだって?言うもんか。お前らガサツな人種にはな。
ここは俺だけのリゾートなんだ。
俺は今世界を感じている。
この朝に走る光の筋、昼に照らす眩しさ、夕方に見せる茜色、夜に見せる青い世界。
俺はこの世界の全てを愛して、抱擁している。

空を見てみろ。
星だ。
俺は星が好きだ。
星は世界がなんて広いんだろうと言うことを言葉ではなく存在で教えてくれる。
学者や評論家の文章や理屈じゃない。
存在と言う誰にも否定出来ない事実を一目瞭然に俺に見せつけてくれる。
これほど分かりやすい世界は無い。

星を見ていると俺は思う。
もしかしたらもっと未来に、そのさらに未来に人は星へ向かうのかもしれない。
その時は空に見える光は、全て人々の輝きに見えるのかもしれない。
でも俺にとっては今この星が全てなんだ。
この星は俺なんだ。
俺は欲深い人間だと思っていたけど、こんなにも一つの星で十分だと思ったことはない。
もしかしたら、一つの星を望むことすら物凄い欲深いことかもしれない。
俺はこの星を死ぬまで抱擁して、死ぬまで愛して、死ぬまで離さないつもりだ。
星は俺を裏切らないし、俺も星を裏切らない。
こんなにも楽しくて素晴らしくて愛すべき世界があるんだってことを俺は知ったんだ。

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